先日、所用でインドを初めて訪れました。
インドと言えば、カレーやタージマハル、ターバンを巻いた人などのイメージが頭に浮かびますが、よくよく考えてみると距離もかなり離れてるし、文化も日本とは異なる国ですがしっかりとしたイメージがある国ということで不思議な気もします。
今回短期間ではありましたが、訪印して発見したインドのイメージと実際のところについて気付いたところを書いてみたいと思います。
インド人のお食事事情について
インドは非常に大きな国でいろいな文化や宗教を持った人が集まっている国です。
ひとことでインド人と言っても言い表すことは難しいのではないかと思います。
まず、ヒンズー教では牛が神聖な生き物なので食べることはありません。
神聖な扱いをされているいうことで、街中に普通に牛が歩いています。
人間と牛が共存している国です。
そして、人によって肉を食べない人、魚を食べない人、ベジタリアンの人も多く、レストランでは、ベジかベジでない(ノンベジ)かがわかるように明確に記載されています。
聞くところによると過去のカーストの影響もあって、上位カーストの家系であればあるほど、食べれるものが少ない様です。
また、広いインドですので、海の近くに住んでいる人は魚介類も身近ではありますが、内陸の人はそもそも新鮮なお魚を食べること自体かなり難しいでしょう。
お酒についても飲む人飲まない人それぞれです。
私の友人は一緒にお酒を飲んだりしますが、父親などは飲酒に対して良い感情を持っていないようで、親には話していないとのことでした。
年齢層によっては保守的な考え方があるのかもしれませんが、世界中の文化がインドに入ってきているので今後変わっていくのかもしれません。
インド人の友人と奥様手作りのカレーランチ
旧カースト制度の影響について
インドは過去からカースト制度があり、制度は廃止されたものの現在もその流れが残っている一面があります。
人によっては就くことが出来る仕事が決まってしまうこともあるのだそうです。
そして制度は廃止されても、実は過去に自分の家系がどのカーストであったかが分かってしまう状況もあります。
それは、名前がカーストの中におけるポジションを示している様で制度を廃止しても名前はなかなか変えられないため、カーストの流れがなくなりにくい状況の一因となっているのかもしれません。
ある会社では、社員にお茶を配るだけの仕事をしている人がいました。
お茶お出すタイミング以外は休憩所で携帯をいじっています。日本人からすると想像のできない状況です。
IT関係はカーストの縛りが無い様で、下位カーストであった家系の人も一生懸命働いて成功すべく頑張っているひとが多いのもインドならではなのかもしれません。
インド人はみんなターバンを巻いている!?
インド人のイメージといえば、やはりターバンですよね。
でもターバン巻いているひとは意外と少ないんです。
これには私もびっくりしましたが、ターバン巻いている人はシーク教というものを信仰されている方のようです。
私が滞在したのはデリーですが、1割にも満たないような印象を受けました。
また、シーク教の人は、バイクに乗る時にヘルメットを付けなくていい様です。
ヘルメットとは違った形で守られているのかもしれませんね。。
南と北の地域で会話に困る広大なインド
インドはひし形の形をしていますが、首都があるのは北にあるデリーです。
私も詳しくは知りませんが大雑把に言うと北の人たちはヒンディー語を話し、南の地域の人たちはタミル語を話します。
その他にも数多くの言語がありインド人同士での会話では英語を使うようです。
ただし、人によっては十分な教育を受けていない場合もあり、タクシーの運転手が英語を話せない場合、同じ国内でも目的地にたどり着くことが非常に困難となるケースもあるとのことです。
現在は、南の地域の人でもヒンディー語を勉強している人も増えてきている様ですが、当面は最低でも英語ができないと、ビジネスでインド国内飛び回ることはできないのかもしれません。
また、インド人というと他国への出稼ぎ労働や、インド版華僑(印僑)のイメージもあります。マレーシアやシンガポールでもインド系はある程度存在してますし、シンガポールの公用語にタミル語が入っていることを踏まえると主に南部の人が移住してきた歴史があるかもしれません。
中東の建設現場などにも数多くのインド人が出稼ぎ労働者として働いているようですが、インド人の友人曰く南部の人が多いとのことでした。
また、インドは州によって、法律がかなり異なるとも聞いたことがあります。
大きな国土のインドですが、同じ国でも多民族国家であるため、各州ごとにいろいろなオリジナルのルールが必要なこともあるのだと思います。
イメージだけでは語れない国インド
いろいろ書きましたが、インドという国は一言で語れない国。
いろいろな歴史や、文化、制度の影響を受けて現在に至る国です。
そんなインドを好きな人もそうでない人も様々ですが、もし興味があると感じたら、ひとまず行ってみることが一番かもしれません。
私が見たインドもインドの一部でしかありませんし、見る人によって感じ方も大きくことなる国だと思います。