北京語(普通話)と広東語から見る香港人の感情

今回、約1年ぶりに香港を訪れました。帰りの飛行機の中で今回の訪港について振り返ってみたいと思います。

イギリスから中国に返還された香港

ご存知の通り、香港は今は中華人民共和国の独立行政区とされています。イギリスに統治されていた香港は、民主主義選挙により長官が選ばれ、法律によって支配される日本と同様の民主主義、法治国家です。

一方中国は、国名には民主主義とありますが中国共産党一党支配の国です。例えば、中国本土では、Google検索やFacebook、Line、ツイッターなどは使うことが出来ません。もちろんいろんな手段を使って使用している人も増えている様ですが、同じような中国国内向けのSNSは共産党の監視下にあるため、共産党に不利な情報はコントロールされているのが一般的な認識だと思います。

従って、日本同様に表現の自由がある香港と中国本土では接している情報も異なってきます。(もちろん中国本土の人が政府やメディアを信頼していないと言うのも良く聞く話です)また、紳士の国英国の一部として、またアジアの金融センターとして成長してきた香港人と、ここ数年で金持ちとなったものの、マナーは備わって居ない、自己主張の強い人が多い本土の人とはやはり多くの問題があることでしょう。

従って香港の人々は自分は中国人ではなくて香港人という強いアイデンティティを持っている人が多いと感じます。

香港で使われている言葉

香港で話されている言葉は中国語の広東語と呼ばれるものです。広東語は主に、中国の広東省(例:広州、深圳)および隣接する香港、マカオ(澳門)で話されています。他にも華僑の影響でシンガポールやマレーシアでも話されています。漢字は日本で言う旧字で、繁体字と呼びます。

例:広->廣,歯->齒, 医->醫, 国->國

この繁体字を使っているのは、香港、マカオ(澳門)、台湾です。

一方中国本土では簡体字が使われています。

例: 広->广,業->业,個->个,華->华

一般的に日本人が言う中国語というのものは北京語と呼ばれるものを指し、広東語とは全く異なります。従ってその2つの言語間では会話は成立しません。同じ中国の言葉であっても、他の言語と同じくらい異なることもあるのですね。よく知られている広東語はモウマンタイ(問題無い)やヤムチャ(飲茶)などしょうか。





イギリス統治の影響もあって英語が通じる国

香港はイギリスから中国に返還されても、英語が共通語の1つとされています。街の標識、案内は基本的に広東語と英語です。また、国際的な金融都市であり世界中からビジネスマンが集まる都市でもあります。

従って、多くの場所では英語が通じますし、わかりやすい英語を話してくれます。ただし、タクシーや地元の飲食店などでは一部通じない場合もあります。また、中国に返還されてからは本土からの大量の観光客の増加、投資などの影響を受けてだ思いますが、北京語(普通話)を話せる人が増えています。
つまり最近の香港人の多くはは広東語、英語、北京語の3つをマスターしているということです。

香港人の複雑な感情

昨年末より中国語の勉強についても記事を書いて居ますが、言語は口から発してなんぼです。

【検証】中国語のスピードラーニングは効果があるのか?


レストランなどで簡単な北京語は、とりあえず発して見ました。香港の人も慣れいるようで、すぐ北京語に切り替えてくれます。こちらも通じれば、発音がそのままでオッケー(通じている)だし、逆に通じなければまた試行錯誤すればよいので、香港の皆さんをある意味中国語の練習台にしてしまいました。

さて、筆者はこれまで香港に10回前後お邪魔しており、会話はもっぱら英語を使っていました。

しかし今回は、まずは北京語、ダメなら英語という形でチャレンジする中で、あることに気づきました。それは、北京語を使った時の対応がなんとなく悪い。

これは全く定量的ではありませんし、独断と偏見です。

実は今回は中国に数年住んでいる日本人の友人も一緒でした。彼は筆者より遥かに北京語が上手いわけですが、その話をすると同じような気持ちを感じていたと言うので正直ビックリしました。

香港人の友人はやはり広東語を大事にしていますし本土に対する不信感や。北京語普及による広東語の廃れを心配していることでしょう。現に広州では、おじいちゃんが孫に対してカタコトの北京語で話しかけているような状況も起きており、中国本土でも広東語が廃れていくのかもしれません。

言葉の問題以外にも、香港人の本土に対する思いは決して良いものではないと思います。飛行機に乗っても、ルールは守らないし、前のシートに座っている人のことなど考えず、シートを後ろから押したり叩いたり。もちろん日本人に対する感情はとてもいいと思いますが、北京語を耳にした瞬間に心の中で無意識に切り替わるスイッチが実は存在するのかもしれません。

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