今回は、先輩や上司から依頼されたその仕事について、何のためにしているかを認識する必要性について考えていきたいと思います。
新しく入社したり、新しい部署に異動したとき、これまでやったことのない仕事に取組む機会となると思います。
そこで重要になってくるのが、何のためにこの仕事を行うのか?という目的を理解しようとすることです。
最初のうちは目的を理解しなくても言われた通りに仕事をすることも可能ですが、目的を理解しようとして携わった人とそうでない人では、成長速度に大きな乖離が生まれると思っています。
そのあたりについて具体的に触れていきたいと思います。
私のバックグランドと注意点
具体的な内容の前に、私のバックグランドについて簡単に触れてみたいと思います。
まず日本で最も多いであろうサラリーマンの1人で、ざっくり20年くらいのキャリアです。
仕事は電機関係で技術系の仕事をしています。
これまで携わった仕事は、キャリアの割には多く、現場系、管理系、システム、設計、商品企画、経営企画等々で、広く浅くという感じです。
たいそうな役職ではないですが中間管理職というやつでもあります。
多くの人と関わり今に至りますが、ここ数年感じていることは新人(新人に限りませんが)を育成するなかで毎回同じようなことを説明しているということ。
もし、会社に入る前に同じようなことを学ぶ機会があれば、もっと早く戦力になるのではないか
と感じていました。
そんなことを教えてくれる学校があれば、もし自分が経営者ならそのような学校を卒業した学生を採用するだろうなと。
そしてそれは入社する人も、入社される会社もハッピーです。
というところで、いろいろ考えて書いていこうと思っていますが、これから書く内容についてはあくまで私の経験に基づく私の独断と偏見に基づく主観です。
参考になるかもしれませんし、参考にならないかもしれません。
仕事といっても色々な業種があります。
同意できないという意見も多分にあると思いますので、その程度の内容という前提で読んでいただければ幸いです。
仕事の目的を意識すること
とりあえず言われた通りにやっておく!?
今やっている仕事は何のためにあるのか考えたことはありますか?
先輩や上司から「この資料作っておいて」と言われたときに「とりあえず言われた通りにやっておこう」と考えていませんか?
もちろん依頼した通りに仕事を進められれば怒られることもないですし問題はありません。
但し、依頼されたときに目的を考える人とそうでない人とでは、将来成長に大きな差がつくと思います
最初からしばらくは簡単な仕事
最初はそんなに難しい仕事を預けられることはありません。
以前も書きましたが、何もわからない人に難しいことを預けるのはそもそも無謀です。
チームとしてはできるだけ効率的に資料であるとか、何がしかのアウトプット出していく必要があります。
出来ないと分かっているものをお願いするのはリスクであり、無駄でしかありません。
ではいつまでも簡単な仕事だけやっていれば良いのでしょうか?
残念ながらそれでは会社は潰れてしまいます。
簡単な仕事を任されている時期は会社にとってみれば先行投資している期間です。
その間に仕事で必要な知識を身につけていくという流れです。
成長に応じて仕事の内容が高度化
当面は簡単な仕事をしながら関連する知識を覚えていくと思いますが、いつになったら簡単な仕事からレベルアップするのでしょうか?
それは、あなた自身の成長度合いを見ながら先輩や上司が判断し徐々に仕事を任せてくれるようになると思います。
つまり自分の成長が遅ければ、ずーっと簡単な仕事を担当しますし、成長が早ければいろいろな仕事を任されます。
これは同期入社間でも一番最初に見えてくる差にもなります。
成長とはその仕事を進めていくための知識であったり実務のスキルだったりするので素早く吸収できる人はどんどん新しい仕事を任されると思って良いと思います。
早く成長するために
では、どうしたら早く成長することができるでしょうか?
仕事を進めていくための知識や実務スキルを向上させるために必要なのは、簡単な仕事であってもその先に達成しようとしている目的を意識することです。
例えば、この見積書の有効期限が切れてしまったので、日付を見直して最新版にしてほしいと先輩から依頼されたとします。作業としては、内容を確認して日付を最新版にしたものを先輩に提出出来れば終わりです。
ただ、そこでこの見積は何のための見積なのか、記載されているものは何か、なぜ新しく見積を作成する必要があるのか、作成した見積はその後どの様なルートをたどり最終的には誰に渡るのか?
常にそういうことを考えながら仕事に取り組んでいる人の成長速度は想像できると思います。
もちろん、依頼した先輩はその仕事にどの程度の時間が必要かはわかりますので、目的を考えたり、聞いたりするのに時間がかかりすぎては怒られてしまいます。
従ってそのあたりのバランス感覚が重要になってきますが、修正して先輩に提出した後、先輩と雑談できる時間などを使って先ほどの見積について質問し理解を深めていくことが重要ですし、先輩からも頑張っているなと思ってもらえるはずです。
間違っても忙しくバタバタしているときに質問責めすることは避けた方が良いと思いますし、印象的にも逆効果だと思います。
物事を大きくとらえる力
仕事の目的について考えてきましたが、この考え方は若年時期だけではなくその後も非常に重要なスキルになります。
自分の属しているチームでの打合せや、他部署との打合せなど、経験していくと思いますが、打合せが進むにつれて迷走してしまうこともよくあります。
それは、具体的な内容に入り込みすぎると、本来何を実現したかったか、つまり目的が分からなくなってしまいます。
また、実現手段にばかり目がいってしまうと同じような結果になります。
打合せでは、まずは目的をしっかり共有し、そこから話がズレていったら、目的を再度共有する等を行うことでズレを補正したりすることで、参加している人の知恵を目的達成に向けて有効活用することができ、結論にたどり着くことが出来ます。
目的を意識することは仕事を進める上ではゴールへの近道であると言えますし、早く結論が出せることは自分の仕事のスキルでもあると言えるでしょう。
最後に
私が入社したころ、入社時の教育で「同期の間でも5年もすれば差が見えるようになる」と聞いた記憶があります。
私の経験でもそれは間違っていないと感じています。
言われたことを愚直にやっているだけでも間違いなく成長はします。
しかし、少しでも早く実力をつけたいと思うのであれば、毎回少しずつではありますが、広い視野を持った動きをすることが将来自分の成長に大きくかかわっていくのではないかと考えています。