【リーマン教室(Vol.2)】すべての仕事で100点は無理、求められていない

【リーマン教室(Vol.2)】すべての仕事で100点は無理、求められていない

今回はすべての仕事で100点満点をとる必要性について書いていきたいと思います。

結論としてはすべての仕事で100点をとる必要は基本的にないと思っています。

何をもって100点とするかについて前提となる条件を提示していないので、誤解を招きそうですが具体的な内容について記載していくので読んでいただければと思います。

私のバックグランドと注意点

具体的な内容の前に、私のバックグランドについて簡単に触れてみたいと思います。

まず日本で最も多いであろうサラリーマンの1人で、ざっくり20年くらいのキャリアです。

仕事は電機関係で技術系の仕事をしています。

これまで携わった仕事は、キャリアの割には多く、現場系、管理系、システム、設計、商品企画、経営企画等々で、広く浅くという感じです。

たいそうな役職ではないですが中間管理職というやつでもあります。

多くの人と関わり今に至りますが、ここ数年感じていることは新人(新人に限りませんが)を育成するなかで毎回同じようなことを説明しているということ。

もし、会社に入る前に同じようなことを学ぶ機会があれば、もっと早く戦力になるのではないか

と感じていました。

そんなことを教えてくれる学校があれば、もし自分が経営者ならそのような学校を卒業した学生を採用するだろうなと。

そしてそれは入社する人も、入社される会社もハッピーです。

というところで、いろいろ考えて書いていこうと思っていますが、これから書く内容についてはあくまで私の経験に基づく私の独断と偏見に基づく主観です。

参考になるかもしれませんし、参考にならないかもしれません。

仕事といっても色々な業種があります。

同意できないという意見も多分にあると思いますので、その程度の内容という前提で読んでいただければ幸いです。

仕事は自分だけでクローズしない

学生時代の評価

小学校に入学してから、高校もしくは大学を卒業するまで長い期間を学校で過ごしますが、勉強というのは、基本自分が学んでそれをテストで確認するような流れです。

自分が学習したことは、テストの結果で判定することになるので、対象の教科すべてにおいてよい点数を取ることが言わば勉強ができるということになります。

すべての人が学ぶ内容はおおむね同じですので、あとはどこまでその内容を理解して頭の中に留めておくことが出来るかが重要です。

まぁ、私の場合は暗記が苦手だったので一夜漬けでは浅漬けほども漬かることがなく、暗記が得意な人と比較するとかなり時間がかかるタイプでした。

仕事の評価

一方、仕事の方はどうでしょうか?

基本的に仕事はチームで行います。

書類の作成であれば自分が作成した資料を、先輩や上司が確認し、修正、その後さらに上位の上司に確認してもらい決済を得るというのが一般的な流れでないかと思います。

そして決済をもらえるまでの時間は短ければ短いほど、仕事が出来ると言うことが出来るのかもしれません。

そこで、自分が入社したばかり、または他の部署に異動したばかりの時に、初めから100点の書類を作成することが出来るでしょうか?

もちろん、知っていることを記入するだけの書類なら、それはむしろしっかり記入して提出する必要があります。

しかし、何か新しい企画であるとか、何もないところから資料を作る場合はほぼ無理と言っていいでしょう。

なぜなら自分より遥かに経験の多い上司の決裁を得るための資料がすぐ作成できるわけがありません。

そしてそんなことは先輩も上司も当然知っています。

ポイントとしては、自分が完璧な書類を作り上げることが目的ではなく、チームでいかに早く書類を決裁にもっていけるかが重要です。

そのプロセスを通して自分のスキルも少しずつ向上させて行くことが大切です。

まずは仕事の進め方

例えば私が入社したばかりの社員に書類の作成を依頼します。

そうするとほとんどの場合は数日間、音沙汰なしの状態が続き、この話をするというのがお約束です。

私が作成すれば1時間かからない書類です。

もちろんその社員も一生懸命考えています。

何とかまともな書類を作成しようと努力しています。

というかハマっています。

ここで私が見ているのが、その社員がどのようなアプローチをしているかです。

一生懸命、書類とにらめっこし続けていては何度も日が暮れてしまいます。

わからないことが多すぎて、出来ないのは知っています。

まぁ私の依頼の仕方もよくないのかもしれませんが、ここで学んでほしいのは、

仕事を受けるときに、それをいつまでやらなきゃいけないのか、どの程度のレベルまで作り上げるようにするのかを意識して聞いていないところ課題があると思います。

いきなり、これ作ってというお願いの仕方はしませんし、まずは「この資料を参考にして骨子や目次を箇条書きに書いてみて」というようなお願いをしています。

よくありがちなのは、細かい具体的なところをどんどん深堀りしていくあまりに、前に進まなくなるパターンです。

例えば3日で仕上げる仕事であれば、上司に確認して修正する時間を確保すると、1日目で全く進まないと思ったらその時点で相談してくれれば良いですね、そもそも最初は中身なんて全く期待できるはずがありません。

学んでほしいのは、全体のスケジュール感と今の自分の能力と状況を見て、ここまで考えて前に進まなければ相談するという仕事の進め方です。

自分だけでアウトプットを出すのであれば自分だけで考えるしかありませんが仕事はそうではありません。

仕事は無限にある?

仕事が降ってくる?

次に仕事の量についてですが、これはいろいろな業界があると思うので当てはまらないケースも多いと思います。

入社したての頃は、仕事が上から沢山降ってくるという状況になることはないと思います。

ただ、段々仕事が出来る様になってくると依頼されることもどんどん増えていきます。

これは実力がついてきている証といえるかもしれません。(成長のための場合もあるとは思います)

仕事の重要度と納期

ここで重要になってくるのがその仕事の選別です。

学生時代は、勉強しなきゃいけない範囲というのは一応決まっていると思いますが仕事の場合はそうもいきません。

よくあるのが、仕事を依頼された順で進めていくケースで、途中から入ってきた大事な仕事が後回しになり後で”もめる”パターン。

ある程度ルーチン化された業務の職場であればあまり問題は起こらないのかもしれませんが、いろんな仕事が飛び込んでくるような職場も少なくないと思います。

その時に重要なのが、仕事の優先順位付けです。

よく使うのが優先順位のマトリックスで縦と横に、期限と重要度をとった4マスの表です。(進める順はA→B→C→D)

引用:jooto ホームページ

期限はあらかじめ設定されていることが多いのであまり考える必要がありませんが、重要なのは重要度という視点です。

これも意識できるようになるまで時間がかかりますが、その仕事が与える影響度合いを見定めるということです。

例えば株主総会の資料に使うデータの締め切りが1週間後、自分が参加する研修の事前宿題の締め切りが2日後の場合、納期だけをみるとどうしても宿題を進めがちになりますが、両者の重み、影響度合いはかなり違います。

株主総会の資料に穴を開けることは会社としてはできません。一方、研修の宿題は前提条件にもよりますが影響度合いは前者よりは小さくなります。

そして、自分の作成した書類にかかわる人の数も大きく変わりますね。

この例だと比較的イメージしやすいですが、仕事を受けるときに受けた仕事が与える影響というのも確認しておく必要があります。

そして他の飛び込みの仕事が発生する場合もあるので、常に優先順位と納期を整理してどの仕事から進めるか計画を見直す必要があります。

飛び込みの仕事について、本来は上司がその仕事量をコントロールすべきですが、現実的には難しい事情もあると思っています。

尚、研修の宿題についても本来は計画をして進める必要があり、飛び込みの仕事が入った場合はチーム内で共有して、誰かに株主総会の資料を手伝ってもらうような動きが出来るチームにしておく必要があると思います。

すべての仕事で100点をとる必要性

仕事はチームで進めていることや、重要度の見定めについて書きましたが、仕事の種類は多岐に渡ります。

リソースも限られているので優先順位付けをして進めていくことになりますが、そこまで重要ではないけど書類としては出さなきゃいけないものも存在すると思います。

もちろん、重要な書類は一定の質が求められるので時間もかかりますが、そうでない書類には極力時間を割きたくないというのが現実です。

そういう書類は業務改革等で無くしていくことが良いと思いますが、その資料で100点を取る必要はないと思います。

重要じゃない資料に時間を費やすくらいなら他のことに時間を使ってくれとなりますから。

チームとして出さなきゃいけない書類は沢山ありますが、重要度に応じて100点に近づけるものから、60点でよいものも実際にはあると思います。

そして0点で良い仕事というものはほとんどないはずです。

基本的には上司に確認してもらい修正が入るので、そもそも100点を取ることはかなり難しいです。(上司の書類に対する好みというのもあります)

まずはそういう視点を持つこと、そしてその重要度に応じた対応が出来る様になることが大切で、すべて100点を取るのは現実的ではないはずです。
 

 

 

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